夢広がるDMMの一口馬主募集スタイル
「魁!海外馬券塾」(19日)
先週以降に会った人との間でたびたび話題に挙がったのが、セレクトセールで良血馬を次々と競り落とした(株)DMM.comが立ち上げる新規クラブ馬主の件だ。何より驚いたのは1頭を最大1万口で募集するという前代未聞のスタイルだ。
競馬界内からはおおむね歓迎の声が聞かれる。ある調教師は「この形が成功すれば、いくらでも高い馬が買えるようになる」と将来を予想した。確かに5億円の馬であっても1万口なら一口あたり5万円だ。会員数2500万人と言われるDMMには十分に勝算が見通せているのであろう。スマホゲームの感覚で馬に出資する、新たなタイプの競馬ファンが大量に出現することになる。
もしそうなれば世界中のセリで高額馬を片っ端から買ってくるぐらいの大胆な行動を期待したい。フランケルやタピット、アロゲートなどの産駒が続々と輸入され、それらと日本産馬が高いレベルで争えば日本の競馬はもっと面白くなる。その中から次代を担う種牡馬が出てくる可能性もあるだろう。種牡馬になれば出資金の何倍もの配当が会員に還元される。実に夢のあるストーリーではないだろうか。(海外競馬コーディネーター・田中敬太)