【小倉記念】クランモンタナ連覇&熊沢5年9カ月ぶり平地重賞制覇へ
「小倉記念・G3」(6日、小倉)
大ベテランを背に、クランモンタナが連覇を狙う。2戦前に障害に転向し、前走で初勝利。新たな経験を糧に、たくましさを増して再び平地へと戻ってきた。ナムラタイタンで制した11年武蔵野S以来、自身約5年9カ月ぶりの平地重賞制覇を目指す熊沢重文騎手(49)=栗東・フリー=の豪腕で、今年も夏の小倉を熱くする。
仕事人の腕が鳴る。熊沢は昨年覇者のクランモンタナとともに、11年武蔵野S(ナムラタイタン)以来、自身約5年9カ月ぶりの平地重賞制覇を狙う。「前回は…もう忘れちゃったね。今年、平地は1度も勝ってないジョッキーだし、そんなに甘くないよ」と自虐的に笑うが、「ただ、出るからには可能性はゼロじゃない。いい馬に乗せてもらうし、頑張りたい」と力が入る。
通算1000勝と障害200勝を“W達成”した史上初の快挙をたたえ、今年1月にJRA賞特別賞(騎手部門)を受賞。現在、10勝で障害リーディングトップ。5月にはJ・G2の京都ハイジャンプをマドリードカフェで制すなど、50歳を目前にしても、その腕は衰えを知らない。2週続けてパートナーの追い切りにも騎乗。「状態はいい。最後まで集中力を切らさずに走れている」と好感触だ。
2走前の入障初戦からコンビを組み、前走で初勝利。「障害をやることで変わる馬もいるからね。この馬はつかみ切れないところがあるけど、前走で勝ち切れたのはプラス」と手応えをにじませる。「舞台設定もいい。この時期でもへたっていない。むしろ良くなっているから」と意欲的だ。8歳馬と49歳の“ベテランコンビ”が、夏の小倉名物重賞で、その存在感を見せつける。