【新潟2歳S】フロンティア完璧V 2歳馬離れのレースセンス
「新潟2歳S・G3」(27日、新潟)
着差以上の安定感が良血ならではのポテンシャルを物語る。好位から完璧に運んで無傷の2連勝。フロンティアが2歳馬離れしたレースぶりで初タイトルをもぎ取った。
「行かせようと思えば行ける感じ。でもレースを覚えさせないといけないから。2、3番手というのは頭にあった」と岩田が序盤を振り返る。逃げた新馬戦とは違う形を意識し、描いたイメージを難なく体現。「長くいい脚を使ってくれた」と上がり3Fを32秒9でまとめた。2着馬と3/4馬身差でも、内容は非の打ちどころがない。
異父兄のドリームパスポートは、06年にG1で2着3回。名バイプレーヤーとして鳴らした上との比較に、岩田は「賢いところが共通する部分かな」と語る。返し馬でムキになる面が見られたとはいえ、実戦では大人びた走り。「長い距離も走れると思う」と将来性に太鼓判を押した。
昨年のヴゼットジョリーに続く連覇を達成した中内田師は土日で3勝。今年34勝と大躍進中の若きトレーナーは「兄弟も走っているから。先々が楽しみ」と期待を隠さない。“未開の地”を意味するフロンティア。兄の届かなかった頂点へ、良血馬が新潟の地から輝かしい未来を切り開いた。