【ボート】寺田10回目SG優出で悲願初V 「これでやっと人に並んだ」
「ボートレースメモリアル・SG」(27日、若松)
1号艇で人気を集めた寺田祥(38)=山口・81期・A1=がインコースから堂々と押し切って優勝。デビュー21年目、10回目のSG優出にして悲願の初制覇を飾った。優勝賞金3500万円を獲得し、賞金ランキングは4位にまで浮上した。2着には白井英治が続き、山口支部でのワンツー決着。3着には平本真之が入った。
寺田がようやく勲章を手にした。自他ともに認める“節イチ”パワーで逃げ切って最高の結果をつかんだ。「S展示はバタバタして1Mは不安もあったが、自分らしくないくらいきれいに回れた」。1周1Mをしっかり先に回り、ライバルを突き放すと、あとは栄光のゴールを駆け抜けるだけだった。
終わってみれば寺田の独壇場だった。「2、3日目くらいで、1枠で失敗しなければ、優勝のチャンスはあると思っていた」。予選から8走して7勝、一度も主役の座を明け渡すことはなく、準完全Vでシリーズを締めくくった。
デビューから19年10カ月、SG優出は今回が10回目。それでもSG優勝戦での1号艇は初めての経験。「足負けはなかったので、不安要素はなかった。プレッシャーはあまりなかったです」。抜群に仕上がっていた機力も優勝を後押しした。
この優勝で賞金ランクでも4位に浮上。また、地元で開催されるSG・チャレンジカップ(11月21~26日・下関)の出場圏に入り、来年のSG・グランドチャンピオン(2018年6月19~24日。徳山)の出場権も獲得した。SG覇者となったが、「これでやっと人に並んだくらいですね」と浮かれるそぶりはない。