【WASJ】ダシルヴァ大逆転V 最終レース執念の鼻差1着

 「ワールドオールスタージョッキーズ」(27日、札幌)

 初出場のユーリコ・ダシルヴァ騎手(42)=カナダ=が、合計47ポイントを獲得して初優勝を飾った。2位は福永祐一騎手(40)=栗東・フリー=と戸崎圭太騎手(37)=美浦・田島=が45ポイントで分け合った。チーム対抗戦は、JRA選抜がWAS選抜(外国騎手・地方競馬代表騎手)に28ポイント差をつけ、3連覇を果たした。

 カナダを主戦場とする陽気なブラジリアンのダシルヴァが、大歓声に導かれて大逆転劇を演じた。「言葉がないほどにうれしい。僕は遅咲きなんで夢みたい」と喜びを口にした。9位タイで迎えた第4戦。4番人気のルグランフリソンを駆って果敢に先行すると、直線半ばで先頭に。「早くゴールになるよう祈っていた」。14年ジャパンC(アップウィズザバーズ=16着)以来となる2度目のJRA参戦。勝利への執念が実り、鼻差で後続を退けた。

 JRA初勝利直後の表彰台では、獣医師のオーラ夫人と抱き合って喜びを爆発させた。「彼女は僕に集中させようと、レース前には余計なことは言わない。本当に素晴らしい人」。カナダの年度表彰であるソヴリン賞を4度受賞。トップジョッキーの地位を不動にできたのも、内助の功があったからこそだ。

 優勝賞金(300万円)については「10%は引退した馬に寄付して、あとはシャンパンでも買いたいね」とおどけてみせた。異国の地で新たな勲章を手に入れた男は「今年もカナダのリーディングを狙うよ」と力強く結んだ。

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