【フォワ賞】サトノダイヤモンド4着 凱旋門賞に暗雲 池江師「敗因を分析し本番へ」
「フォワ賞・仏G2」(10日、シャンティイ)
本番へ向けて暗雲が立ちこめた。凱旋門賞・仏G1(10月1日・シャンティイ)制覇を目指すサトノダイヤモンドが10日、本番と同じ舞台で行われた海外デビュー戦で4着に沈んだ。休み明け、海外初戦とはいえ、完勝が期待された一戦だけに、日本のファンにとっては厳しい結果に。この結果を受け、海外ブックメーカーのオッズにも動きが見られた。
僚馬サトノノブレスがハナを奪い、2番手につける作戦通りの展開で迎えた直線。満を持して追いだされたサトノダイヤモンドの反応が鈍い。本来の切れ味は影を潜めたまま、4着でゴールを通過した。
ルメールが厳しい表情で話しだす。「馬場が相当に悪かったので、頭を低くして走るこの馬には難しかった。コンディションも100%ではなく、息が上がってしまった」。馬場状態、天皇賞・春3着以来の実戦であったことを敗因に求めた。
「レース中に左後肢の蹄冠を少し切りましたが、軽傷でしたので予定通り凱旋門賞へ向かいます」。そう説明した池江師は「しっかり敗因を分析して、本番につなげたい」と必死に前を向いた。
一夜が明けた11日朝、厩舎周りの引き運動を行った姿を確認したトレーナーは「疲れも見せず、カイ食いもしっかりしています」と安どの表情を浮かべた。この敗戦を受け、ウィリアムヒル社の単勝オッズで、ダイヤモンドは3番人気タイ11・0倍から6番人気タイの15・0倍に。ルメールは「ゴール後に、まだ走ろうとしていたので次は変わってくると思います」と上積みを約束する。本番まで3週間。日本のトップステーブルの威信を懸け、本来の輝きを取り戻してみせる。