【神戸新聞杯】レイデオロ貫禄V 父子制覇!2馬身差圧勝 世界獲りへ好発進
「神戸新聞杯・G2」(24日、阪神)
ダービー馬が貫禄のV発進を決めた。1番人気のレイデオロが好位から楽々と抜け出す横綱相撲で重賞3勝目を飾った。予定通り菊花賞(10月22日・京都)を見送り、ジャパンC(11月26日・東京)で昨年の年度代表馬キタサンブラックなどの古馬撃破を目指す。鞍上のルメールは自身3連覇を決め、サトノダイヤモンドで挑む凱旋門賞に弾みをつけた。2着には2番人気のキセキが、3着には3番人気のサトノアーサーが入り、本番の優先出走権を手にした。
地鳴りのような歓声が、関西初見参となったダービー馬レイデオロの背中を押した。1番人気の重圧など無縁とばかりに、2馬身差で秋の始動戦を快勝。ゴール後、ルメールは右手でパートナーの首筋をなで、進化を遂げた力強い走りをともに喜んだ。04年のキングカメハメハとの父子制覇も達成。鞍上は「能力を発揮してくれましたね。楽に勝てました」と賛辞を惜しまなかった。
力が違った。好スタートからスッと先行すると、道中も人馬のリズムが乱れることはない。「すごくリラックスしていた。馬が大人になって、乗りやすくなっていた。頭も良くなった。息も入ったし、最後もよく伸びてくれた」。3番手で直線に向き、残り100メートル手前で堂々と先頭に立つと、左ステッキ2発で一気に突き放す。あとは後続に影をも踏ませない独壇場だった。
見届けた藤沢和師は「休み明けの2400メートルで心配したけどね。調整もひと月で、そんなに速い時計も出してなかったから。けど、スタートも上手で好位から落ち着いていたね」と目を細める。今後は短期放牧を挟み、古馬と初対決のジャパンCへ。主戦は「秋の一番の目標。今回は状態も100%じゃなかったし、次はもっと良くなる。自信があります。楽しみ」と言い切った。
自身の神戸新聞杯3連覇を追い風に、ルメールはサトノダイヤモンドで日本馬初の凱旋門賞制覇に挑むため、週明けにも海を渡る。「応援してください」。日本中の期待を力に変え、今度こそ歴史の重い扉をこじ開ける。