「ヤングダービー・プレミアムＧ１」（２４日、蒲郡）

　１号艇で人気を集めた中田竜太（２９）＝埼玉・１０４期・Ａ１＝がインから他艇を寄せ付けず、堂々の逃げ切り勝ち。４月まるがめ周年に続く今年Ｇ１Ｖ２。優勝賞金１０００万円を獲得した。２着に混戦をすり抜けた仲谷颯仁、３着に大上卓人が入った。

　巡ってきたチャンスを逃さないのが超一流選手の証だ。今回が最後のヤングダービーとなった中田が、ボート界の頂点へ続く階段をまた一歩駆け登った。

　ターニングポイントは準優１０Ｒ。４カド椎名に先に仕掛けられる絶望的な展開だったが、３コースから持ち味の巧みな旋回でしのいで制した。予選トップの前田ら１号艇トリオが全滅したことで、優勝戦は絶好枠が巡ってきた。「（準優は）恥ずかしいレースだったけど、勝てたのが大きかったですね」と振り返る。

　優勝戦はインからコンマ０９と６番手Ｓだったが、１Ｍを冷静に先マイ。差しを狙った木下、片橋を封じて完勝。「準優で気になった部分があったので、ほんの少しだけペラ叩いたけど感触は悪くなかった。優勝戦でも落ち着いてレースができました」と快勝に笑みがこぼれた。

　優勝賞金１０００万円を上積みして賞金ランクは一気に９位にジャンプアップ。目標としている年末の大一番・グランプリ（１２月１９～２４日・住之江）初出場が現実味が帯びてきた。「今回は賞金を上積みすることだけを考えていたのでうれしい。この後のレースに余裕ができたけど、気を抜かず頑張りたい」と早くも前を向く。今後はボート界の頂点を目指して、若手Ｎｏ．１の称号を手にした中田が各地で暴れ回る。