【秋華賞】リスグラシュー 伸び脚鋭し 矢作師「速過ぎ」タイム不満も動きには合格点
「秋華賞・G1」(15日、京都)
悲願のG1制覇へ。阪神JF&桜花賞2着の実力馬リスグラシューが11日、栗東坂路で最終リハ。厩舎所属の坂井(レースは武豊)が騎乗し、単走で鋭い伸び脚を披露した。
課題である“最後の詰め”を補うべく、矢作師は4F55秒0を目安にしまい重点の調整を指示。それだけに、はじき出した4F52秒4-38秒3-11秒9の数字には「速過ぎ」と不満げだったが、時計が出やすい馬場コンディションを思えば許容範囲か。もちろん、数字が示す通り、動きは実にシャープだった。
気を取り直したトレーナーは「切れ味を出す調教をしたかった。時計は速くなったが、全然やり過ぎた感はないから。動きは良かった」とうなずく。細身の馬体も、10日に裸で計って446キロ(前走時は436キロ)。「春よりもカイバ食いがいい」と、ひと夏越しての体質強化を強調した。
秋初戦のローズSは3着。久々の影響か、仕掛けてからの反応がやや鈍かったが、指揮官は「体ではなく、気持ち的なものかな。気が勝っている方がいいのかも。そのあたりは一度使って変わってくると思う」と本番での変わり身を信じる。「あとは勝ち切れるかどうか。それだけだよな」。欲しいのは勝利の二文字。最後の1冠は譲れない。