柴田善も喜ぶブレスジャーニーとのコンビ継続「素直にうれしかった」
「菊花賞・G1」(22日、京都)
東の名手が目尻を下げながら感謝の弁を述べた。「依頼があった時は素直にうれしかった。関西へ転厩したから、栗東の騎手が乗ることになると思っていたけど」。ブレスジャーニー(牡3歳、栗東・佐々木)で菊の舞台に参戦する柴田善臣騎手(51)=美浦・フリー。素質馬とのコンビ継続は、酸いも甘いも知り尽くしたベテランにとっても胸躍る出来事だ。
昨年秋には3連勝で東スポ杯2歳SをV。のちのダービー2着馬スワーヴリチャードを下しており、ポテンシャルは世代屈指と言っても過言ではない。「常歩(なみあし)では特徴的な歩様。でも速いところへ行くと問題がないんだ。よほど体の使い方が上手なんだろうね。これまで経験のない、珍しいタイプ」とうなる異端のサラブレッド。実戦で見せる極上の切れを再び体感できる喜びに、思わず笑みが浮かぶ。
11カ月ぶりで3000メートルのG1。これ以上ないほどの厳しい条件だが、「あとは馬の力を信じるだけ」と表情を引き締めた。勝てば怪物。可能性にかけて、いざ淀へ向かう。(デイリースポーツ・豊島俊介)