【富士S】エアスピネル重賞V3 マイルCSへ弾みつけた
「富士S・G3」(21日、東京)
水を得た魚のように道悪馬場を躍動した。直線半ばで抜け出したエアスピネルが、2着に2馬身差をつけて快勝。1番人気の支持に応え、今年の京都金杯以来となる重賞3勝目を手にした。
道中は3番手のインを追走。勝負どころの3コーナーで早めに進出すると、直線では迷わず進路を外へ。内を通った逃げ馬を直線坂下で難なくクリアした後も勢いは衰えず、イスラボニータの追撃も難なくしのいでゴールを駆け抜けた。引き揚げてきた武豊は「完勝でした。スタートも良かったし、道中もいい走りでしたね」と満面の笑みを浮かべる。
5着に敗れた札幌記念から即、反撃に成功。主戦は「どんな距離でも走れますが、1600メートルは安定します」と分析。笹田師は「2年前のデイリー杯2歳S(稍重)でも走っていたから、こういう馬場でもこなすと思っていた。それに左回りだと不思議と折り合いがつくね」とご満悦だった。
狙うはもちろん、2歳時から渇望していたG1タイトル。次走のマイルCS(11月19日・京都)に向け、指揮官は「(G1を)獲れる力を持っている馬。しっかり調整していきたい」と気を引き締めた。雨中の東京で取り戻した自信を胸に、再び大舞台へ舞い戻る。