【天皇賞】リアルスティール奪冠仕上げ リアルに充実!文句なしの動きで0秒5先着

 「天皇賞(秋)・G1」(29日、東京)

 本番でも主役の座は譲らない。毎日王冠を制した昨年の2着馬リアルスティールは25日、栗東坂路で併せ馬。0秒5差先着を決め、好調キープをアピールした。悲願の国内G1初制覇へ、視界は良好だ。ソウルスターリングは美浦Wで併せ馬。先着を果たし、騎乗したルメールは毎日王冠8着からの巻き返しに自信を見せた。

 何度も跳ね返されてきた壁を、今回で乗り越えるかもしれない-。朝一番の栗東坂路に登場したリアルスティールの最終追い切りは、そう感じるに足りる内容だった。

 雨が降り注ぐ栗東坂路でリッパーザウィン(5歳1600万下)と併せ馬。序盤は折り合い重視で進め、ラスト1Fを過ぎると、軽く仕掛けられた程度で小気味の良いフットワークを披露。水分を含んで重たくなったチップを蹴り上げ、4F52秒4-38秒0-12秒2で0秒5先着と、文句なしの動きを見せた。

 見届けた矢作師が納得の表情で切り出す。「52秒台の指示。前半は折り合いをつけてしまいを伸ばす、指示通りの追い切りだった。(前回で)馬体面は仕上がっていたけど、息遣いは格段に良化したかな」と満足げにうなずいた。

 今春はドバイターフに出走予定だったが、鼻出血で出走を取りやめ。前走の毎日王冠は長期休養明けながら、終わってみれば首差のV。1分45秒6の勝ち時計は、同馬が芝9F戦でマークした自己ベストだった。「強かったし、期待以上だった」。指揮官の表情が緩むのも当然だろう。

 デビュー2戦目の共同通信杯Vで、のちのダービー馬ドゥラメンテを下した素質馬も、今年で5歳。「素質だけで走っていたけど、ようやく本格化してきた。普段の動きもだし、重厚感が出てきたね」と師の言葉には実感がこもる。国内全3勝中2勝が府中だ。「左回りは右手前になるからね。普段の調教から右手前でスッと伸びている」と好走要因を挙げる。

 「叩けたことは大きいし、雨も気にしない。今現在日本にあるG1では、最も彼に適した舞台」とトレーナー。昨年2着のリベンジから、国内では7度目のG1挑戦で悲願のG1制覇(すでに16年にドバイターフで海外G1制覇)へ。そんなドラマがあっても、不思議ではない。

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