【マイルCS】レッドファルクス 圧巻の最終リハ 力強い動きで4馬身差先着
「マイルCS・G1」(19日、京都)
レッドファルクスの四肢は飛び抜けて力強かった。15日、美浦Dでの追い切りは、5歳障害オープンのリミットブレイクを向正面で2馬身追走。ゴールに向かって追いだしてからが圧巻だった。追われてからの脚色が違う。一気に並ぶ、かわす、そして突き放す。ゴールでは4馬身突き抜けていた。
鞍上には兄ミルコからスイッチ騎乗で、この日が初コンタクトのC・デムーロ。4角を抜けるまで間合いをきっちり保って折り合っていた。「ライバルだからと『乗りやすい』ということくらいであまり教えてくれなかったけれど…」と、13歳下の弟は苦笑いしていたが、テン乗りだからという心配はまったく無用のようだ。
「コーナーで少しズブいくらいで直線はすごい瞬発力。芝だったらどれだけ切れるんだろう」。馬から下りて20分ほどがたっていたが、素晴らしい感触がまだその手に残っているようだった。
見届けた尾関師も「4角の入りでズブい感じはあったけれど、手前を変えてからいい伸びだった」と口をそろえた。キャリア23戦で、マイル戦は過去2度だけで、勝ち星なし。加えて淀に乗り込むのも初めてになる。
「下り坂をどれだけこなせるか。直線がフラットなので前も止まらない。正直言って4大場では一番向かないコースだと思う」とあえて課題を口にした。しかし、初コースと距離の壁を克服できれば、史上8頭目のスプリント&マイルG1馬の誕生だ。