【チャンピオンズC】キラリと光ったムーアの技 問答無用の差し切りVへエスコート
「チャンピオンズC・G1」(3日、中京)
ゴールドドリームは昨年、出遅れから掛かり通しで外めを回り、12着に敗れた。一方、今年は出遅れを最小限に抑え、1角までにムーアが手綱を押してラチ沿いに馬を収めている。気合をつけても折り合ったのは、馬の成長と鞍上の腕によるものだ。4角も遠心力を利用した見事なさばきを披露。改めて名手の技にはうなるしかない。
V時計は昨年と同じ1分50秒1だが、中身はまるで異なる。昨年の前半1000メートル通過60秒6に対し、今年は61秒6と、その差は1秒だ。中盤の4~6Fについても昨年11秒8-11秒8→今年12秒7-12秒3。極端なペースアップもなく、確実に前有利の流れだった。それは4角1~3番手が2~4着を占めた結果からも明らかだ。
普通なら後方からは届かない。実際、末脚ならナンバー1だったはずの昨年覇者サウンドトゥルーは11着に沈んでいる(無論、敗因はペースだけではないが)。ところが、ゴールドは11番手からの大逆転だ。いかに問答無用の差し切り劇だったかが分かる。2着テイエムジンソクは普通ならVパターン。ただ、今回は勝った馬が強過ぎた。