【有馬記念展望】キタサンブラックがラストランを飾るか
最多ステップはジャパンC組で2勝、2着5回、3着5回と他路線を大きくリード。古馬の王道ローテを歩んできた馬が中心と言える。なお、年齢別では4歳馬が8連対で最多、次いで3歳馬が7連対で続く形。6歳馬は連対がなく、7歳以上馬も1連対と苦戦傾向にある。
ラストランを迎えるキタサンブラック。前走のジャパンCは逃げて勝利を手にするかに見えたが、落鉄の影響があったのか踏ん張り切れず3着。それでも、これまで積み上げたG1タイトルは6つ。決して現役最強馬の評価が下がる敗戦ではない。ファン投票は2年連続の1位に選出。今年こそ期待に応えて有終Vを決める。
ジャパンCで悲願のG1初制覇を飾ったシュヴァルグラン。好位のインでキタサンブラックを徹底マーク。残り100メートルでかわし去ると、最後はダービー馬レイデオロを振り切って勲章をつかんだ。昨年の当レースは上位と力の差を感じさせる6着だったが、完成期を迎えた今年はV争いが視野に入る。
アルゼンチン共和国杯で古馬を撃破したスワーヴリチャード。中団追走から直線で馬群の間を割って楽々と先頭へ。最後は鞍上のM・デムーロが手綱を緩める余裕を見せる完勝劇だった。2走前のダービーではレイデオロの2着。その比較から、ここでも通用の下地は十分。ジャパンC組に比べてローテに余裕があるのも魅力だ。
ミッキークイーンはぶっつけで挑んだエリザベス女王杯で3着。脚部不安で順調さを欠いての結果だけに、改めて底力を示す形となった。昨年も同様のローテで見せ場たっぷりの5着。2走前の宝塚記念も3着と強豪牡馬相手でも遜色ない力量馬。昨年以上の結果も期待できる。
レインボーラインは天皇賞・秋3着、ジャパンCで6着と善戦。前走も上がりはメンバー最速で不気味な存在。ヤマカツエースは昨年の4着馬。秋のG12戦は見どころがなかったが、まだ見限れない。