【有馬記念】キタサンブラック有終&感動締めだ 坂路で軽快「言うことなし」
「有馬記念・G1」(24日、中山)
昨年に続き、ファン投票第1位を獲得したキタサンブラックが、記録ずくめのVで締めくくる。得票率79・9%は昨年の79・0%を上回り、インターネット投票受付を実施した98年以降でトップ。勝てば史上最多タイとなるJRA・G1・7勝。獲得賞金もテイエムオペラオーを抜いてトップに躍り出る。今回がラストラン。ファンの支持に応え、有終の美を飾るか。
さあ、いよいよラストラン。泣いても笑っても、キタサンブラックの勇姿を見られるのはこれで最後だ。今年もファン投票は堂々の第1位。有終Vへ向けて、陣営も仕上げに余念がない。
ジャパンC3着後も順調な調整が続く。1週前には栗東CWで7Fから意欲的に95秒0-37秒7-12秒3。16日にもCWで6F86秒3-39秒0-11秒9をマークする熱の入れようだ。レースを1週間後に控えた17日早朝は、坂路を軽めに1本。清水久師は「何も言うことはないです。順調に来ています」とハキハキとした口調で出来の良さを伝えた。
“祭り”が似合う同馬だが、これまでファン投票で選出されるグランプリレースは4戦して3、3、2、9着と意外にも未勝利となっている。有馬記念は今回が3度目の挑戦。菊花賞を制し、3歳で挑んだ15年は、古馬の厚い壁に阻まれて3着。充実期を迎え、リベンジを誓った昨年も、3歳馬サトノダイヤモンドの強襲に遭い2着に敗れた。
「去年、一昨年と悔しい思いをしていますからね。何とか欲しいタイトルです」と話す指揮官は“三度目の正直”へ強い思いを口にする。「気分良くセレモニーへ向かいたいですね」。有終V&感動のフィナーレだけを思い描き、残された時間で全力を尽くす。