【馬主・北島三郎3】勝負服と馬名は験担ぎ 最近は濁点の馬名がお気に入り
「馬主・北島三郎3」
冠名のほかにも馬主・北島三郎にはこだわりがある。
まずは勝負服。初回で「“有馬記念の勝ち馬サイン”と言われている」と紹介した勝負服の色だが、これは実は2代目。初代は出身校で自身も所属していた函館西高校ラグビー部のジャージーと同じ白地に紫色の横縞だった。中央の重賞勝ち馬、キタサンヒボタン(01年ファンタジーS・G3)、キタサンチャンネル(01年NZT・G2)の時はこの勝負服だった。
だが、なかなかいい馬に巡り合えず、9年ほど前に「娘の勧めで変えた」と今のカラーにしたのだった。茶色が好きなこともあるが、験をかついで色合いなどはいろいろと調べたという。勝負服を変えた途端に所有馬の戦績は上昇した。
また馬の名前にもこだわりがあった。
「なるべく名前の総画数を縁起がいい21、24画にした。あとはなるべく『ン』で終わる名前をつけるね。『ン』は勝負運のイメージがある。シンザンとかで」
ただ、最近は濁音の名前がお気に入りのようだ。有馬記念で引退となるキタサンブラックの名前は、冠名に父・ブラックタイドの「ブラック」と濁音で簡単に決まった。同じような「キタサン」+父名というケースでは、キタサンサイレンスという馬がいた。競馬界を席巻したサンデーサイレンス(SS)産駒の最初の世代の馬。94年6月にデビューしSS産駒の初勝利という記録も持つ。
ちなみにブラックと同じブラックタイド産駒の馬に「冠+父名」として、下の名前を取って、キタサンタイドー(現在、2歳未勝利)と名付けたが「なかなか勝たないんだよ」と笑い飛ばしている。=敬称略=