【デイリー杯クイーンC】藤沢和師ホレ込む逸材 アルーシャに膨らむ期待
「デイリー杯クイーンC・G3」(12日、東京)
名将・藤沢和師が大きな期待を込めて送り出すアルーシャ。小さな体ながら、備え持つ勝負根性は一流馬のそれだ。現時点では抽選対象ながら、無事クリアとなれば、初の重賞チャレンジでも好勝負可能な逸材とアピールする。
名門・藤沢和軍団から、また楽しみな素質馬が重賞へチャレンジする。ディープインパクトを父に持つアルーシャだ。前走時が430キロと小柄ながら、ポテンシャルの高さは相当。「(体は)小さいけど芯の強い馬。前進気勢でやる気がある。期待の馬だよ」と思わず藤沢和師も頬を緩めた。
デビュー戦は2着に敗れたが、最内枠も影響したか、スタート直後に物見をして後方からの位置取り。それでもしまいはメンバー最速の上がり(3F33秒5)を駆使して追い上げた。勝ち馬が続くオープン特別のジュニアCで2着だけに、能力の高さは示した。
それを強調するかのように、前走の勝ちっぷりが圧巻だった。一転して、中山マイルでは不利とされる大外16番枠で、ダッシュこそつかなかったものの、二の脚を効かせて好位へ。直線はラスト1Fで早々に抜け出し、着差以上の強さを披露してみせた。トレーナーも「ちょっと強引だったけど、いい競馬っぷりだったな」と満足そうに振り返る。
前走後は毎週、併せ馬を消化してしっかりと負荷をかけてきた。1月31日には、美浦Wで3馬身追走した古馬を、直線外から馬なりのままで併入に持ち込んでいる。さらなる成長は間違いない。
昨年はソウルスターリングでオークスを制覇。まずは抽選突破だが、昨年に続けと、名将が牝馬クラシック戦線へ送り込む逸材。その走りに注目だ。