【弥生賞】ダノンプレミアム鋭伸 王者揺らぎなし「無敗馬対決」でも貫禄見せる
「弥生賞・G2」(4日、中山)
朝日杯FS覇者ダノンプレミアムが28日、栗東CWで文句なしの脚さばきを見せた。手応えに余裕を残しつつ、抜群の瞬発力でラスト1Fは11秒6をマーク。本番を見据え、ここできっちり2歳王者の力をアピールする。東スポ杯2歳S覇者ワグネリアン、2戦2勝馬オブセッションも好ムード。無敗のディープ産駒3頭の初対決が、刻一刻と迫ってきた。
王座は揺るがない。3戦全勝のダノンプレミアムは栗東CWで単走追い。鞍上の拳の位置は一定のまま、手綱を抑えた馬なりだったが、それでも迫力満点に四肢を伸ばし、6F85秒0-38秒0-11秒6をマークした。またがった川田は「今週は落ち着きを求めての追い切り。やり過ぎないように気をつけて、ガス抜きするようなイメージでやりました」と意図を説明。「先週の時点で動いていましたし、前哨戦と思えばいい感じできていると思います」と満足げに話した。
朝日杯FSで頂点に立って以来、2カ月半ぶり。「休ませた分、体がふっくらして、いい状態で戻してくれた」と笑顔で語るのは中内田師だ。未経験の2000メートルに「延びることを意識しながら調教してきた。それが正解か競馬で分かる」と力強くうなずいた。
今回は皐月賞と同じ舞台設定。これまで圧倒的な強さでライバルを退けてきた広い阪神、東京とは異なる。指揮官は「中山は不安です。初めての小回りでトリッキーなので。親心なのですが、“自信を持って”というよりも不安の方が大きい。ただ、恥ずかしくない競馬はしてくれると思う。クラシックへ乗せてあげたい」と胸の内を明かした。
「理解力の高い馬」。そう言ってほれ込む川田は4つのコーナー、距離延長にこう言及する。「クリアしないと、この馬が目指すべき所にたどり着けない。負けていい馬ではない」。次なるステージへ-。2歳王者の誇りに懸けて、無傷の4連勝を誓う。