「レディースオールスター・Ｇ２」（１１日、びわこ）

　１２Ｒで優勝戦が行われ、１号艇で人気を集めた中村桃佳（２５）＝＝香川・１１４期・Ａ２＝がインから逃げ切って１着。通算では５回目の優勝で、初めて女子ビックタイトルを獲得。第１回（山川美由紀）に続き、香川勢が頂点に立った。２、３着は藤崎小百合（福岡）、山川。

　ニューヒロインの誕生だ。中村がデビューから３年１０カ月で女子ビッグレースのタイトルを獲得した。「うれしくてホッとしています。ファンの皆さんの期待に応えられて良かったです」と感謝の気持ちを口にしながら勝利の味をかみしめた。

　初日の試運転で転覆のアクシデント。そして迎えた１２Ｒドリーム戦は６着大敗。暗雲立ちこめるシリーズだったが、悪い流れをしっかりと断ち切ったのは、投票してくれたファンへの思い。「ファンの人たちのことを考えたら、こんなんじゃダメだと思って立て直せました」と、２日目から３連勝と反撃に転じ、優勝争いの中心にまで浮上すると、勢いに乗ってＶゴールを駆け上がった。

　「まず、一番の課題はＡ１に上がること。そして、今後はＧ１、ＳＧに出続けられるような選手になりたい。今節でしっかり稼げたので、年末（クイーンズクライマックス）の１２人に残りたい」。タイトルを獲得しても慢心はない。飛躍を続けるヒロインにとって、このタイトルはまだ通過点にしか過ぎない。女子レーサーの頂点へ－。さらなる高みを見据えて突き進んでいく。