【高松宮記念】レーヌミノル“桜の女王”から“スプリント女王”へ
「高松宮記念・G1」(25日、中京)
春のスプリントチャンピオン決定戦に、2頭の桜花賞馬がエントリーした。15年桜花賞馬レッツゴードンキは17年2着。そして、17年の桜花賞馬レーヌミノルはスプリントG1初挑戦となる。休み明けだった前哨戦を使ってしっかりと良化。96年フラワーパーク以来、22年ぶりとなる4歳牝馬によるスプリント女王を目指し、さらに加速する。
桜花賞制覇から、もうすぐ1年。春の阪神で感動を伝えたレーヌミノルが、“スプリント女王”という新たな称号を目指す。
前哨戦のオーシャンSは6着。雪の影響で放牧先からの帰厩が遅れ、調整に誤算が生じていた。しかも道中は力みながらの追走。好位から運んだものの、瞬発力を引き出すというレースプランには持ち込めなかった。
「タメがもう少し利いていれば、という面はありましたね。スピードはありますが、1200メートルのスペシャリストと対戦するとなると、やはり脚の使いどころが重要になってくると思います」と担当の中井助手は分析し、「素軽さが出てきて、状態は確実に良くなってきているので」と前を向いた。
外枠で前に壁をつくれなかったことに加え、スタートが良過ぎたこともマイナスに作用したようだ。それでいて、勝ち馬とは0秒1差。スプリント能力の高さは十分に示した、とも言える。
まだ筋肉が戻り切っていなかった前回とは違い、今回はボリューム感が出てきている。本来が使って良くなるタイプ。2カ月半ぶりの実戦をひと叩きされて、精神的な面でも余裕が生まれてくるはずだ。同助手は「1年前と比べても、パワーは確実についてきています。しっかりとタメが利くようなら」と期待を込めた。いざ桶狭間へ。スプリント決戦で満開の桜を咲かせる。