【高松宮記念】セイウンコウセイ果敢リハ 連覇へ最良の調整法「当週に強く」
「高松宮記念・G1」(25日、中京)
連覇を、そして完全復活を目指すセイウンコウセイが21日、美浦Wで最終リハを行った。単走ながら、直線は一杯に追われて文句なしの出撃態勢を整えた。試行錯誤しながらベストの調整法を確立し、レースでは思い切った策で臨むことも明言。王座奪回へ、譲れない一戦が近づいてきた。また栗東坂路では、15年桜花賞馬レッツゴードンキが抜群の動き。昨年2着の雪辱へ、こちらも言い訳のできない態勢をつくり上げた。
王者復活へ、視界は良好だ。連覇が懸かるセイウンコウセイは、昨年同様のローテで大一番へ挑む。抜群の動きを披露した昨年の最終追い切り。注目が集まった今年の最終リハは、美浦Wを単走で駆け抜けた。
いつでもはじけられるだけの推進力をキープしながら、迎えた直線。早々と鞍上がゴーサインを出すと、これに素早く反応。馬場の大外から力強いフットワークを繰り出した。タイムは5F65秒8-37秒8-13秒2。走る気持ちに満ちあふれた姿は、スプリント王奪還に向けて紛れのないものと映った。
1週前追い切りには松田が騎乗した。上原師は「1週前に、最終追い切りへつながる追い切りができた」と意図を説明。最終追い切りの動きを確認すると「この馬は当週に強くやった方がいい。直線は一杯に追って、馬に競馬が近づいていることを分かってもらうようにした。ずっと予定通りに来られて、最後もいい追い切りができた」と胸を張った。
それでもレースに向けては一抹の不安も残す。「5歳だけど、レース経験が少ない。もまれたり、馬込みに入ると機嫌が悪くなる」と指揮官は明かす。そんな弱点克服に、新たな一手を見せたのが前走の逃げなのか。「思い切った競馬をしてもらうつもり。先行したい馬だし、枠は真ん中あたりが理想」と力を込めた。
力を出し切れば、結果はおのずとついてくる。それだけのことはやってきた。ふがいないないレースはもうたくさんだ。再びスプリント界の頂点に立つべく、果敢なアタックでライバルを撃破する。