福永、悲願ダービー制覇へ「今年はチャンス」
積年の思いが成就するか。福永祐一騎手のダービー挑戦は今年で19度目。ダービー初騎乗はデビュー翌年の98年キングヘイローだった。折り合いを欠き、まさかの逃げとなった皐月賞2着馬は14着と大失速。「馬群にのみ込まれる時、自分で馬から降りたいと思ったほど」。ほろ苦い思い出として胸に刻み込まれている。
「今年はチャンスがあると思っています」。5月3日、高知競馬場で行われた『福永洋一記念』のトークショーでは、父・洋一元騎手の前でV宣言。ワグネリアンの背でダービージョッキーになる姿を思い描く。
皐月賞は7着に敗れた。「追い切りをそれほどやっていなかった。その分、落ち着きはあったけど、力を出せなかった。ただ、やっていれば、ダービーをいい状態で迎えられなかっただろうから」。前走の敗因を分析し、気持ちを切り替える。
「中間、うまく調教してくれている。(厩舎に)全幅の信頼を置いているし、楽しみ」と雪辱を期す。「大レースで有力馬に乗るのは、ジョッキーとして大事なこと」。15年連続のダービー騎乗はトップジョッキーとして信頼される証し。今年こそ悲願達成を成し遂げたい。(デイリースポーツ・井上達也)