【ボート】中島孝平が約8年ぶり、2回目となるSG優勝を飾る

優勝トロフィーを手に笑顔を見せる中島孝平
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 「ボートレースオールスター・SG」(27日、尼崎)

 今年のSG第2弾となったボートレースオールスターは、人気を背負った1号艇の中島孝平(38)=福井・84期・A1=がインから押し切って快勝。10年12月のグランプリ(住之江)以来、通算2回目のSG優勝を飾り、優勝賞金3500万円を獲得した。2着は新田雄史、3着に白井英治が続いた。4号艇だった地元の吉川元浩は6着に終わった。

 優勝戦は、楽な進入だった中島だが、ピンチはいきなり訪れた。「Sは全速で行きたいと思っていたのに、少し速いと思って放ってしまった」と“全速ではない”コンマ17の4番手スタート。4カドからは、きっちりとスタートを決めた地元の吉川がこん身のまくり差しで切り込んできた。しかしスタート後にはしっかり伸び返した中島は、迫力のターンで1Mを回って差しを許さなかった。バックで先頭に躍り出ると、「頭の中は真っ白で、何も覚えていない」と無我夢中で3周し「Vゲート」を通過した。「うれしいのと、ホッとしている。その二つです」とレース後、ようやく表情が和らいだ。

 「ペラ制度が変わってから、これが一番でしょうね」という17号機を武器に、10年12月のグランプリ以来、約7年半ぶりの栄冠を勝ち取った。ファン投票は43位での出場だったが「人前に出るのは苦手で、パフォーマンスは何もできないが、投票で、この舞台に立つことができる。水面の上で見せるしかないと思っているので」と、投票してくれたファンへの感謝を込めた走りだった。

 現時点での賞金ランクトップに浮上。年末のグランプリも視野に入るが「最終目標はそこですが、一戦一戦、少しでも良くなる調整をして、上に行けるようにしたい」と気持ちは常に前向きだ。まだまだ続くG1・SG戦線も、中島の挑戦は続く。

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