【セントウルS】ファインニードル貫禄デモ 連覇へ漂う王者のオーラ
「セントウルS・G2」(9日、阪神)
春の短距離王ファインニードルが6日、稍重の栗東坂路で最終リハを行った。まだ余力残しの“前哨戦仕様”ながら、そこはメンバー唯一のG1馬。堂々たるフットワークは連覇を予感させるに十分なものだった。春秋スプリントG1制覇に向け、ここできっちりと結果を残したい。
チャンピオンのお目覚めだ。今年の高松宮記念勝ち馬で、春秋スプリントG1制覇を狙うファインニードルは、英国遠征から帰国した川田を背に栗東坂路で単走。王者のオーラを漂わせる堂々たる走りを披露し、4F53秒0-38秒6-12秒0をマークした。
鞍上は「これから良くなっていくだろうという雰囲気はある。ここを無事に終えて本番を迎えられれば」と納得した様子。高橋忠師は「しまい重点でやりましたが、もう少しですかね」と率直な感想を述べつつ、「いい意味で出来上がっていない。六、七分の出来だと思う。このレースが目標というよりはここからという気持ちで。仕上がり過ぎていると、去年(セントウルS1着→スプリンターズS12着)みたいになるので」と意図を説明した。
本来は水曜追いの予定だったが、台風21号の影響で川田の帰栗がかなわず、急きょ木曜に変更。「追い切りに騎手を乗せたいので」(高橋忠師)という理由からも分かるように、G1馬へと導いた鞍上への信頼は厚い。
「雨予報、58キロの斤量とマイナス要因はありますが、賢い馬でセンスはある。秋に向けて良くなっていくと思う」と指揮官。「今年になって上がってきた馬なので完成はしていない。あくまでも大きなレースへいい形でつなげれば」と期待を膨らませた。前哨戦に向かう上では及第点の仕上がりに達したということだろう。ここできっちり格好をつけ、大舞台へ弾みをつける。