【凱旋門賞】クリンチャーに追い風 最内ゲット
「凱旋門賞・仏G1」(7日、パリロンシャン)
日本から挑戦するクリンチャーは理想的な最内(1)番ゲート(馬番は9)を引き当てた。
残り物に福があった。フランスの競馬専門チャンネル「エキディア」で始まった4日の枠順抽選会。まずカプセルに入った馬名を引き、その後ゲートを決める方式は、昨年の有馬記念と同じ。その生放送を宮本師はフランスギャロのシャンティイ事務所で、食い入るように見ていたが、待てども待てどもクリンチャーの馬名は呼ばれない。
「これは最後になるんとちゃうか」とポツリと漏らしたトレーナー。しかも、内枠を希望していたのに、11頭が決まった段階で、1桁のゲート番は(1)しか残っていなかった。このまま外枠か-。しかし、最後の1頭、19番目まで(1)は残り、吸い寄せられるようにクリンチャーがそこに収まった。
「何となく勘で、最後かなと思っていました。ヨーロッパの馬よりゲートは速いので、この枠ならスッといいところにつけられそう。あとは結果もそのまま1番だといいですね」。武豊も「内枠が欲しい」と会見で話しており、先行する同馬にとっては、どうしても内めの枠が欲しかった。スタートは速いので包まれることもないだろう。枠順に関しては最高と言っていい。
追い切り翌日の4日は引き運動を60分。「気配は変わらず悪くない。カイバも食べていますよ」とハードな調教によるダメージも見られない。あとは天候。「日曜に何となく雨が降りそう。雨が降ってほしい」。枠順の上に、天候までも味方するようなら、波乱演出のシーンがあるかもしれない。