【毎日王冠予想】ウオッカに近い“ストライクゾーン”迷わず1着固定で勝負
「毎日王冠・G2」(7日、東京)
競走馬の“ストライクゾーン”は個々により決まっている。例えばマツリダゴッホ。07年有馬記念を勝ち、オールカマーを3連覇するなど、中山重賞を6勝した生粋の中山巧者だった。そして牝馬ながらダービー馬となったウオッカ。府中の古馬G1を総なめしたように、東京で無類の強さを誇った。
本命馬アエロリットの好走レンジは、そのウオッカに近い。つまり府中巧者のサウスポー。ただし、距離の守備範囲は千六~千八と結構狭い。東京でマイルG1が行われる春はともかく、得意条件が国内に組まれていない秋は受難の季節に違いない。そして、今回は秋競馬で数少ない左回りの千八重賞。休み明けだろうが人気だろうが、この舞台なら全力で“買い”だ。
今週の美浦坂路では4F50秒5をマーク。水曜の一番時計を楽々とたたき出した。秋初戦でも仕上がりに不安なし。メンコを外しても落ち着きを保っていたように、精神面の成長もうかがえる。「馬体は立派になっているし、性格もお姉さんになってきた」とは菊沢師の談だ。
ここはスピードの違いでハナに行く可能性が高い。その点で新しい鞍上は、最強のパートナーと断言できる。初来日した15年以降、逃げ馬(初角1番手通過馬)に騎乗した際のモレイラは(14・5・0・4)の成績。勝率60・9%、連対率82・6%と常識外れの数字を残している。“マジックマン”の卓越したペースメークで直線へ。最後まで後続を寄せ付けずにゴールという完璧なVのシナリオが描ける。
相手本線は3歳馬ステルヴィオとした。皐月賞とダービーでは馬券圏内を外したものの、千八以下では1、1、2、2、1着と崩れていない。ベスト距離で見直す。サウンズオブアースは13番人気だった前走の札幌記念で0秒1差4着。古豪に復活のムードが漂っており、不気味だ。
アエロリットのアタマは鉄板と考えている以上、馬券は1着固定しかあり得ない。3連単でステルヴィオ、サウンズオブアースを2、3着で折り返すフォーメーションを推奨する。(デイリースポーツ・刀根善郎)