【秋華賞】アーモンドアイ史上5頭目の牝馬三冠 ルメール「日本で一番強い」

 「秋華賞・G1」(14日、京都)

 史上5頭目の三冠牝馬が誕生した。中団につけた1番人気のアーモンドアイが、1頭だけ次元の違う末脚を披露してV。12年ジェンティルドンナ以来となる偉業を達成した。ディアドラで制した昨年に続き、レース連覇を決めたクリストフ・ルメール騎手(39)=栗東・フリー=は「日本で一番強い」と絶賛。今後は次戦に予定するジャパンC(11月25日・東京)、そして世界の舞台でその強さを見せつける。

 怪物牝馬が、その強さを見せつけた。アーモンドアイが圧巻の走りで牝馬三冠を達成。史上5頭目の偉業をいとも簡単にやってのけた。

 ポジションは中団のやや後ろ。前が止まらない馬場と、戦前の予想より緩やかな流れ。そんな状況も圧倒的1番人気の主役を苦しめるには至らなかった。馬なりのまま馬群の外を回り、直線は余裕の手応えのまま鞍上のゴーサインを受ける。アッという間に逃げ馬をとらえると、放たれたステッキはたったの2発。悠々とゴールラインを駆け抜けた。

 「信じられない。三冠は初めてなのでうれしいです。ファンタスティックホース!」。世界を飛び回ったルメールも三冠達成の経験はこれまでなかった。「1年間で馬のコンディションをキープするのは難しい。(オークスの)府中2400メートルと、(今回の)京都2000メートルは全然違う」。簡単ではないミッションだったが、春2冠で圧倒的な強さを誇示してきたパートナーを信じ、見事に完遂してみせた。

 「特別な馬。今まで乗ったなかで一番強い」。数々のG1馬の背を知る名手が称賛する。引き合いに出したのは09年ジャパンC制覇時に騎乗した歴史的名牝だ。「ウオッカはG1・7勝。アーモンドアイはまだ3勝。でも、すぐウオッカのレベルに届く。加速力、瞬発力、スタミナ、スピードが全部ある。日本で一番強い」と、その走りに心酔する。

 今後は馬の様子を見ながら路線を選択していく。「ジャパンCもその一つ」。国枝師が古馬撃破を描けば、主戦も「来年、凱旋門賞がメインターゲットだったら楽しみ」と海外挑戦にも意欲を見せた。

 「今朝はプリンセスだったけど、今は女王になりました」とルメールは笑った。牝馬三冠達成も通過点。この先は古馬、そして世界の強豪を相手に、クイーンの輝きを放っていく。

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