女性騎手は永久的に2キロ減 3・1から新たな負担重量減量制度が実施
JRAは20日、東京都港区の六本木本部で経営委員会を開催し、2019年度の収支予算と事業計画が原案通り議決された。収支予算は勝馬投票券収入が2兆8394億4000万円で、7年連続での増額予算となった。また事業計画では、19年3月1日より女性騎手に対する負担重量の減量制度を導入することが正式に発表された。
女性騎手の騎乗機会拡大を目的に、19年3月1日から新たな負担重量減量制度が実施される。
従来の制度は、騎手免許取得後5年未満の騎手に対して30勝以下で3キロ減、31勝から50勝で2キロ減、51勝から100勝で1キロ減だった。しかし、3月からは女性騎手に限り50勝以下は4キロ減、51勝から100勝は3キロ減、騎手免許取得後5年以上または101勝以上の騎手でも、一般競走に限り、永久的に2キロ減の恩恵が与えられる。
なお、減量を示す印は4キロ減が★、女性騎手による2キロ減は◇(印の運用はシステムの関係で19年秋から)。このルールはJRA、地方所属の女性騎手に限ったことで、短期免許で来日する外国人騎手には適用されない。細かな見直しは運用後の展開によって実施していく方針だ。
地方競馬では既に宮下瞳、木之前葵がいる東海地区(笠松、名古屋)、別府真衣が所属する高知を含む6つの競馬場で導入されている。
JRAの柏田秀治番組企画長は「藤田菜七子騎手に限らず、今後デビューする女性騎手の騎乗機会を確保し、長く現役として活躍してもらいたいという狙いから、今回の制度を実施することになりました」と説明した。