【ジャパンC】サトノダイヤモンド迫力満点 併せ馬に好反応
「ジャパンC・G1」(25日、東京)
G1・2勝馬の完全復活だ。21日、サトノダイヤモンドは栗東CWで併せ馬。僚馬を一瞬で突き放す、絶好調時の動きを披露した。春の課題だった“気持ち”の面も改善し、活気は十分。古豪の意地を見せる。22日に出走馬と枠順が確定する。
鋭い。力強い。サトノダイヤモンドが迫力満点のリハで好調ぶりを誇示した。栗東CWでトゥザクラウン(4歳1000万下)を2馬身追走し、並び掛けたのはラスト1F。そこから脚力の差を見せつける。瞬時に突き放して2馬身半先着。4F52秒9-38秒0-11秒7をマークした。池江師は「3週連続で長めから乗っているので、短めの4Fを。キビキビとしていて、併せ馬でスッと反応した」と満足げにうなずいた。
ダービー2着後、菊花賞、有馬記念と制し、最優秀3歳牡馬を受賞したのはもう2年も前のこと。フランス遠征後も物足りないレースが続き、前走は4歳春の阪神大賞典以来、約1年7カ月ぶりのVだった。浮沈の鍵を握っていたのは馬の“気持ち”だ。「春は活気がないというか、レースをやめていた」。トレーナーは不振が続いた時期を振り返ると、「若いころに戻るのは難しいけど、ダイヤモンドとしてはいい状態。気持ちは戻っていると思う」と手応えを口にする。
久々のG1制覇へ向けて、どんなレースを思い描くのか。「距離はいいけど、坂が得意じゃない。坂で後ろに詰められないようにして、ギアを入れられたら。有馬記念も坂を上がってからひとつ、ふたつギアが上がった。自分の競馬をするだけ」と力を込めた。
鞍上には初コンビのモレイラを迎える。1週前追い切りで感触を確かめてもらい、「“状態はいい。バランスがいい馬”と言ってくれた」とコンタクトの成果を期待する。「マジックマンなので」-。完全復活を信じ、信頼を寄せる世界のトップジョッキーにバトンをつなぐ。