【チャンピオンズC】ケイティブレイブ 進化走 福永も驚き「思っていたより速く」
「チャンピオンズC・G1」(12月2日、中京)
昨年の覇者ゴールドドリームの回避が決定。前走で交流G1を制している2頭の牡馬が、一気にクローズアップされる情勢となってきた。JBCクラシック覇者ケイティブレイブは28日、栗東坂路で“相棒”福永の体内時計を狂わせる進化した走りを披露。一方、3歳馬初の南部杯ウイナーとなったルヴァンスレーヴは、モヤの煙る美浦Wで併せ馬を行い、先着を決めた。
絆を深め、ともに歩んできた相棒。福永はケイティブレイブの全てを理解しているつもりでいた。だが、栗東CWで6F80秒7を刻んだ21日の1週前追いに続き、この日もまた、うれしい誤差を実感することになる。進化の証し。それは、体内時計と現実との差になって現れた。
「(4F)55秒ぐらいで、最後はサッと伸ばす。そんなつもりでいたのですが、今週も思っていたより速くなってしまいましたね。タイムの感覚がここ2週崩れてしまっているのは、ストライドが伸びているからでしょう」
栗東坂路での最終追い切り。力感に満ちたフットワークで4F53秒6-38秒7-12秒6を計時。ゆったりとした所作に見えて、チップを蹴るエネルギーはアップしている、ということなのだろう。
「今でこそ自在性が武器と言われていますが、最初に乗せていただいた時は、逃げていてもずっと集中していない感じでした。ですが、2走前(日本テレビ盃1着)ではもう脚質に関して試すことはない。そう思いました」
当初抱いたイメージからの脱却に成功。それが、JBCクラシック制覇へと結び付いたことで、「前走と同じか、それよりもいいぐらい動ける状態で臨めそうです」とさらなる上積みを示唆した。
一方、杉山師は「中京には直線に坂がありますが、前走のように出たなりで流れを見ながらの競馬ができれば、克服できるのでは、と思っています」と舞台設定の変化を前向きに捉える。見据えるのはドバイでの世界戦。明確な目標を掲げ、桶狭間の舞台に立つ。