【有馬記念】レイデオロ 3つ目の勲章獲りへ順調な仕上がり

 「有馬記念・G1」(23日、中山)

 ファン投票1位馬が決戦7日前の調整を行った。最終追い切りにつながる大事な16日の日曜追い。レイデオロが美浦Wと坂路を併用する“藤沢和厩舎流”の調教メニューをこなし、順調な仕上がりを伝えた。今秋、オールカマー→天皇賞・秋と連勝して再び軌道に乗った昨年のダービー馬。3つ目の勲章獲りへ、着々と準備を整えている。

 まぶしい朝日を浴びながら、ファン投票1位に支持されたレイデオロが威風堂々と姿を現した。天皇賞・秋で“現役古馬最強”を誇示した昨年のダービー馬が、暮れの大一番でも主役を務める。

 日曜朝はコース&坂路の併用メニュー。美浦Wを4F56秒7-42秒1-14秒5で軽快に駆けたあと、さらに美浦坂路を4F61秒3-45秒7-14秒8で登坂した。「速いところをやりたくなかったので“ゆっくり”を2本。いい感じだよ。動きは良かったし、落ち着きもある。これで水曜(19日)に問題なくやれる」と藤沢和師は満足げだ。

 名門厩舎の“普段通りの調教”を丁寧に、そして淡々とこなしていく。「ファン投票1位はありがたいこと。ただ、1位を意識すると人間の方が緊張してしまうものだから。あまり張り切り過ぎず、ミスのないようにしないといけない」。名トレーナーは表情を引き締める。

 有馬記念を01、02年シンボリクリスエス、03年ゼンノロブロイで3連覇を飾った藤沢和厩舎。秋の古馬王道G1を皆勤した先輩との比較に「“あいつら”はすごかったぞ」と振り返った名伯楽は「だけど、レイデオロは2歳でホープフルSを勝ち、3歳でダービー馬になり、4歳で天皇賞・秋を勝った。こんなに順調な馬はなかなかいないぞ」と笑った。

 厩舎の偉大な先輩たちが照らしたグランプリVへの道筋-。勝ち方は知っている。あとは最高の仕上げで決戦に備えるだけだ。

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