【有馬記念】レイデオロ素軽い動き ルメールも絶賛「今までの中で一番いい」

 追い切りを終え、笑顔で握手を交わす藤沢和師(右)とルメール
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 「有馬記念・G1」(23日、中山)

 ファン投票1位で出走する昨年のダービー馬レイデオロが19日、美浦Wで素軽い動きを見せた。実戦をシミュレーションした3頭併せ。ラストは切れのある末脚を発揮し、状態の良さをアピールした。手綱を取ったルメールは「今までの中で一番いいです」と過去最高の出来を強調。年間最多勝記録となるG1、8勝を挙げるなど、今年絶好調のフランスの名手が、2018年最後の大一番でもファンの期待に応える。

 実戦を想定した追い切りで、文字通り“絶好調”をアピールした。

 前走の天皇賞・秋で、昨年のダービーに続くG1、2勝目を挙げたレイデオロは美浦Wでの3頭併せ。トレクァルティスタ(7歳1600万下)を追走する形でスタートし、3角過ぎでは最後方から追い上げたドラゴンストーム(6歳障害オープン)に前を譲り、3番手の位置に控えた。そこで我慢をさせ、直線では最内へ。最後は鋭い末脚で前との差を一気に詰めて併入。5F68秒5-39秒2-12秒8の数字以上に素軽い走りが、出来の良さを伝えた。

 騎乗したルメールも手応え十分だ。「3頭併せで競馬のシチュエーション。最後は併せ馬で伸びてくれたし、いい追い切りができました」と満足げにうなずく。あえて道中で3番手に控えるなど、緩急を利かせた実戦形式のケイコで、相棒の肉体面だけでなく精神面もチェック。その上で「今までの中で一番いいです」と過去最高の仕上がりにあることを強調した。

 ルメールは絶好調の今年、お手馬に「スペシャルホースが2頭いた」と言う。牝馬三冠を達成し、ジャパンCも驚異的なレコードで制したアーモンドアイ。そして、レイデオロだ。

 ジャパンCの追い切り時には、アーモンドアイの加速力をフェラーリに例えたが、レイデオロについては、「ポルシェのカイエンですね。とにかくエンジンがすごい。彼は体がストロングで速い脚を長く持続することができる。ハイクラスの馬です」と、スポーツカーの精神を宿した高級SUV車に例えて絶賛。スピードとパワーを兼ね備えた逸材と評価する。

 舞台は中山芝2500メートル。「中山で(重賞を)2つ勝っている馬。心配はない」とトリッキーなコースにも対応が可能なことを強調。「有馬記念は日本で初めてG1を勝ったレース。あのディープインパクトを負かした。毎年、乗りたいと思う大事なレース。ぜひ勝ちたいです」と力を込めた。05年ハーツクライ、16年サトノダイヤモンドを勝利に導いた名手が、今年も師走の中山でその手腕を発揮する。

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