【競輪】松阪記念は村上博幸が制圧 最終3角からまくり追い込んで完全優勝
「蒲生氏郷杯王座競輪・G3」(27日、松阪)
最終日12Rで決勝戦が行われ、村上博幸(39)=京都・86期・SS=が最終3角7番手からまくり追い込みで1着。2017年12月の広島記念以来、通算7回目のG3優勝を飾った。最後方から3~4角で内を突き、直線でも内を伸びた野田源一(福岡)が2着。1番人気を背負った浅井康太(三重)は、番手まくりを敢行したものの、野田に内からわずかに抜かれて3着だった。
ヒーローの村上は「記念で完全優勝は初めてかな。でも、レースは最低でしたね。あれだけ(前日から)位置取りにこだわるって言っていたのに(勝負どころで)まさかの7番手。レース中も『最低やな。何やってんねん』ってつぶやいていました」と振り返った。
レースは青板から動く。吉田拓矢-武田豊樹(ともに茨城)-大塚玲(神奈川)が早くも上昇。正攻法の竹内雄作(岐阜)-浅井-舛井幹雄(三重)は下げ、村上-神田紘輔(大阪)、野田が4~6番手に収まる。打鐘前から竹内が巻き返し、吉田を制して先行態勢に入る。村上は油断したのか7番手に後退。最終2角4番手から吉田がまくり返し、浅井は番手まくりで応戦。村上は7番手から懸命に外を踏み上げ、ゴール前で前団をとらえて先頭でゴールした。
村上はゴール後、1着と気づかず、ガッツポーズはなし。「1着と思っていなかったので、手を挙げられませんでした」と苦笑した。まくり追い込みでの優勝には「この2、3年は自力を意識して練習していました。その成果が記念の決勝で出るなんて」と驚きの表情だった。
「最近の競輪は流れが速い。今回の優勝は自信になるというか、練習でやってきたことを、レースで確認ができました」と笑顔の村上。厳しくさばけるだけでなく、タテにも踏めるグランプリレーサー。このまま年末まで突き進み、GP出場…いやGPV2へ爆走するはずだ。