【シルクロードS】ダノンスマッシュ京阪杯に続く父子制覇 高松宮記念直行へ
「シルクロードS・G3」(27日、京都)
昨年の最優秀短距離馬ファインニードルが電撃引退。新短距離王に名乗りを上げたのは、1番人気のダノンスマッシュだった。
京阪杯に続く重賞連勝で、12年覇者ロードカナロアとの父子制覇を達成。北村友は「前走と違って負けられない気持ちでした。本番にいい形で向かいたかったのでホッとしています」と高松宮記念(3月24日・中京)へ弾みをつける勝利に胸をなで下ろした。
好発からインの5番手で脚をためる。4角で前のラブカンプーの手応えが怪しいとみるや、冷静に進路を外へ切り替えた。「馬も落ち着いていて、瞬時に外に出せた。反応できたのは収穫でしたね」。右ステッキを合図に、父譲りの力強い末脚を繰り出し一気に先頭へ。後続の追い上げも完封した。
「本当にカナロアに似てきましたよ」。レース後、父子ともに担当する岩本助手は目尻を下げた。父の蹄跡をなぞるような連勝劇に、安田隆師は「お父さんの影を踏みながら行きたいと思っていた。ハンデ56・5キロも厳しかったけど、これで泣いているようではね。よく克服してくれた」と愛馬をたたえた。
今後は千葉県のケイアイファームに放牧の予定。本番へは直行する。「馬も頑張っているし、僕も頑張らないと」と鞍上。4歳時のカナロアは本番3着に終わったが、息子はG1制覇を決めて、偉大な“父超え”を果たしてみせる。