【ボート】下出卓矢、破壊力抜群 住之江とも好相性「楽しみがあります」
「近畿地区選手権・G1」(11日開幕、住之江)
近畿地区の頂上を目指し、A1レーサーが激突する。11日から16日まで、大阪の住之江ボートでKING OF KINKIを決める「G1・第62回近畿地区選手権競走」が開催される。SG覇者がずらりとそろったレベルの高い近畿地区選で、今年飛躍を目指す各支部の選手に注目した。
福井勢で今、注目を一身に浴びているのは下出卓矢だろう。どのレース場でも乗れば“噴きまくる”。それくらい調整がうまくいっている。住之江は、10月のG1・高松宮記念杯で、これまで平凡だった73号機のパワーを引き出して節イチ級の仕上がりにした。次節に73号機に乗った落合直子はノーハンマーで1着を量産していたが、出過ぎたために非常識なF。とにかくそれだけエンジンを一変させた。
「6年間、伸びだけを求めてやってきたので、伸びを付ける調整には自信があります。チルトを上げるとかペラの形が特殊とかではなく、ボートとエンジンのマッチングなんです。ただ自分のペラの形を叩くと、足はバランス型になって特徴がなくなる」と調整のヒントを教えてくれた。
伸びを求めて調整をしているのは、やはりファンの気持ちを思ってこそ。「求めているのは、2、3着じゃなくて1着だと思う。A1の中では6着はすごい多いと思うけど、一発を狙うレースを今後もしていきます」と表情を引き締める。
住之江は17年12月の一般戦で優勝。4月の太閤賞でG1初優出と相性のいい水面だ。「好きなのはまくりが利くびわこだけど、住之江はエンジンと調整がよくマッチングしてくれる。今回も楽しみがありますね」とニヤリ。松井繁、吉川元浩ら歴代グランプリ覇者など強敵がそろうが、エンジン出し、攻撃力はメンバー屈指なだけに大仕事をやってのける可能性は十分にある。