福永 父・洋一氏の冠レースに思い「おやじが行くのは今年が最後かも」
5月2日、高知競馬場で『第10回福永洋一記念』が開催される。
「おやじの名前がついた冠レースをできたら」。09年、高知競馬でのトークショーで語った福永祐一騎手(42)=栗東・フリー=の言葉がきっかけだった。翌10年から開催されると、高知県出身の洋一氏と父子そろってプレゼンターを務め、展示会などのイベントも行ってきた。「自分だけの力ではない。高知競馬組合の人たちが大事に育んでくれたのが大きい」と感謝を口にする。
昨年ワグネリアンでダービーを初制覇。今年は悲願だったダービージョッキーとして凱旋(がいせん)する。「毎年勝てよ、と声をかけられて…。10回目の節目だから、良かった」。ファンの激励に報うことができ、ホッとした様子だ。
今年は坂口正大元調教師、角居師、友道師を迎え“スペシャルトーク”が行われる。「キングヘイロー、エピファネイア、ワグネリアン。“ダービージョッキーにしてやりたい”って思ってくれた先生たち」。思わぬ裏話も飛び出しそうだ。
“伝説の天才ジョッキー”と呼ばれた洋一氏も70歳。「年齢的にも体力的にも移動が厳しい。おやじが行くのは今年が最後かもしれない」。土佐の地が祝福と歓迎に包まれる。(デイリースポーツ・井上達也)