「ＮＨＫマイルＣ・Ｇ１」（５日、東京）

　昨年の最優秀２歳牡馬アドマイヤマーズが、大舞台でその誇りを見せつける。年明けから共同通信杯２着、皐月賞は４着と敗れているものの、大江助手は「この２戦の経験から、馬の力の出し切れる形が見えたと思う。それを生かしてほしい。そうすればこの２戦は無駄にならないので」と力を込める。好位で流れに乗り、自分から動いていく積極策。自らの勝ちパターンで、３歳マイル界の頂点を狙う。

　３日朝は角馬場で体をほぐし、栗東ＣＷを１周。気持ち良さそうに風を切り、同助手は「力んでいるところもなく、リラックスしていた」と上々の感触を伝えた。枠は８枠１７番に決定。「ちょっと外になりましたけど、向正面も長いですから。内の出方を見ながら、取りたい位置はキープできると思う」と悲観する様子はない。

　マイルは４戦４勝と負けなし。朝日杯ＦＳでは、のちの桜花賞馬グランアレグリアにも土をつけた。「前向きな気性と、スタート、二の脚の良さ、スピードの持続力が合うんだと思います」と適性は疑いようがない。「２歳のチャンピオンですし、堂々と自分のタイミングで仕掛けてほしい。それだけの力はあると思っています」。自信を持って臨む一戦。復権の時は、もう間近まで迫っている。