【クイーンS展望】ミッキーチャーム反撃だ

 「クイーンS・G3」(28日、札幌)

 札幌で反撃に燃えるミッキーチャーム。前走のヴィクトリアマイルは踏ん張り切れずに8着に敗れたが、長距離輸送だとテンションが上がるタイプで、やはり関東遠征は鬼門。その点、滞在競馬の北海道シリーズでは昨夏に3連勝したように、持てる能力を存分に発揮できる。昨年の秋華賞2着馬が、秋の大舞台を見据えて、V発進を決める。

 ヴィクトリアマイルは15着大敗に終わったフロンテアクイーンだが、大外枠で外々を回るロスの多い競馬。時計も速く、マイルの距離もやや忙しかった印象だ。ただ、2走前の中山牝馬SのVを含めて、牝馬同士のG3戦では1勝、2着5回、3着1回としまいは確実に伸びてくる。昨年の2着馬でもあり、ここは巻き返してきそうだ。

 マーメイドSで接戦の3着に持ち込んだスカーレットカラー。中団馬群で折り合い、しっかりと伸び切って、勝ち馬から0秒1差なら上々だ。もともと、桜戦線に駒を進めた素質馬。完成途上の重賞では大敗するシーンも見られたが、4歳春を迎えて心身ともに成長。持てる力を発揮できるようになったのが好走の要因だ。V争いになる。

 中山牝馬Sは2着惜敗のウラヌスチャーム。直線外から勢い良く伸びてきたが、鼻差及ばず。着差が着差だけに、スタート後に他馬と接触する不利が悔やまれるが、あれがなければ差し切っていたはずだ。斤量増が鍵も、今の充実ぶりなら克服してもおかしくない。

 福島牝馬Sで3着に入ったダノングレース。自ら動いて勝ちに行く競馬で、敗れたとはいえ、中身は濃かった。引き続き要警戒。エイシンティンクルも牡馬相手の都大路Sで3着。単騎なら逃げ切りまで。

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