高市師ゆかりの血 シングンマイケルに夢託す
秋華賞にトゥーフラッシーで挑む高市圭二調教師(64)=美浦=は、土曜の東京ハイジャンプにも重賞連勝を目指すシングンマイケル(セン、5歳)を送り出す。前走の東京ジャンプSで、障害入り12戦目にして待望の重賞初制覇。「とにかく飛越が上手。最初は雑だったけど、経験を積みながら良くなってきた」と成長を感じていた。
思い入れのある血統だ。父シングンオペラは3歳春に南関東から自厩舎に転入し、アルゼンチン共和国杯では3着。しかし翌年の春に重度の骨折を発症し、安楽死の危機に陥った。「何とか種牡馬にしたいというオーナーの思いが通じてね」。闘病生活は実に1年半にも及び、そのまま現役生活を終えた。
これまでJRA登録した産駒は17頭で、そのうち15頭を手掛ける。最初の重賞ウイナーになったのがマイケルだ。「何とか中山大障害を勝ちたいね。とにかく障害のセンスは抜群だよ。そのためにも、ここは通過点の気持ちでいかないとね」。父の代表産駒となるか。夢が膨らむ。(デイリースポーツ・村上英明)