朝日杯へ順調 レッドベルジュール、タガノビューティー(7日POGブログ西)
競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお贈りするPOG情報。すでにデビューしてクラシック戦線を見据える良血馬から、これからのデビューに向けて準備を進める若駒まで、東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
朝日杯FS(15日・阪神、芝1600m)は、デイリー杯2歳Sを制したレッドベルジュール(牡、栗東・藤原英)、初芝となるタガノビューティー(牡、栗東・西園)の1週前の様子を取り上げたい。
ディープインパクト産駒のレッドベルジュールの前走は馬体がかなり増えていたが、田代助手は「ほとんどが成長分で、それほど太くはなかった」とパワーアップを実感。レースについても「ゴーサインを出した時にすっと反応した。強かった」とベタ褒めだ。1週前は岩田望(レースはスミヨン)を背に、栗東CWで僚馬ディープサドラーズ(3歳1勝クラス)との併せ馬。しまい重点で4F51秒5-37秒2-11秒9をマークした。「1日にもやっているし、4日はしまいの反応を確かめる感じで。イメージした通りの動きだった」と順調さをアピールする。G1への手応えを聞くと「1回使ったことで馬体は締まってくると思う。どんな競馬もできるし、鞍上が代わる点も心配はない。相手はさらに強くなるけど、楽しみ」と大きな期待を寄せた。
ダート2連勝中のタガノビューティーは全日本2歳優駿の出走がかなわず、芝のG1へ参戦。西園師は「(13年朝日杯FS覇者)アジアエクスプレスが同じパターンで制したからね。父も同じヘニーヒューズだし、チャンスはあると思う」と手応えを口にする。1週前は栗東CWで僚馬ヴェルサクルム(2歳新馬)との併せ馬。長めからしっかりと追われ、6F86秒0-39秒2-11秒7をマークした。意気込みを聞くと「しまいの切れ味が持ち味で、脚質的にも阪神の外回りは合っている。芝もこなせると思っているし、期待は十分」と新コンビの和田を背に戴冠を狙う。
放牧に出ている東スポ杯2歳S覇者コントレイル(牡、栗東・矢作)は来週に帰厩して、ホープフルS(28日・中山、芝2000m)へ調整が進められる。金羅助手は「気が入りやすいところがあるので、いったんリセットをする意味で放牧に出しました。前走がとても強い内容。次もいい状態で臨んでいい結果を出したいです」とG1制覇へ向けて期待を寄せた。
寒椿賞(15日・中京)で2勝目を目指しているオヌシナニモノ(牡、栗東・高橋忠)。ここ2戦は5、3着とひと息だが、吉田助手は「前2走の勝ち馬はのちに兵庫ジュニアグランプリでワンツー。相手が悪かった」と冷静に分析する。1週前は新コンビを組む藤岡康を背に、栗東CWで僚馬ギルマ(3歳2勝クラス)と併せ馬。、6F81秒7-38秒2-12秒2のタイムで先着した。鞍上は「エンジン、スピード、手先の軽さとパーツパーツはとても素晴らしいものを持っている。まだそれらがうまく連動していない感じだけど、現状でもしっかり動けているからね。これからまだまだ良くなりそう」と大きな可能性を感じ取っていた。師は「もう少しトモがしっかりすれば、体をもっとうまく使えるようになると思うが、現状でもチャンスは十分にあると思っている」と力を込めた。(馬三郎栗東支局・塩手)