リスグラシューが年度代表馬 史上初!牝馬同一年W制覇
「2019年度JRA賞」の受賞馬選考委員会が7日、東京都港区のJRA六本木本部で行われ、リスグラシューが最優秀4歳以上牝馬に選出されるとともに、栄えある令和最初の年度代表馬の座を手に入れた。19年は国内外でG1を3勝。とりわけラストランの有馬記念で見せた走りは圧巻だった。今後は繁殖に入り、2世へバトンを渡していく。なお、授賞式は27日に都内ホテルで行われる。
文句なしの戴冠だった。ラストランの有馬記念で有終Vを飾るなど、国内外でG1を3勝したリスグラシューが、堂々と令和初の年度代表馬に輝いた。満票には3票足りなかったものの、98・9%もの支持を集めた。矢作師は「このような栄誉ある賞を頂け、調教師として誇りに思いますし、感謝しています」と最敬礼だ。
充実の一年だった。クイーンエリザベス2世C・香港G1は3着に終わったが、帰国初戦の宝塚記念を、豪州の若き名手レーンのリードでV。秋は再び海を渡り、コックスプレート・豪G1を快勝すると、アーモンドアイら超豪華メンバーが集った有馬記念も圧巻のパフォーマンスで制覇。史上初となる牝馬による同一年のグランプリW制覇を達成した。
今後は繁殖入りし、母として第2の馬生を過ごす。「別れは寂しいですが、将来の彼女の子どもたちに期待しています」と師。凱旋門賞制覇など、果たせなかった“夢の続き”は、今後誕生する2世や後輩へ託していく。
「我々の世界は継続が大事。リスグラシューの引退で終わりというわけではない。その後を引き継げそうな馬が現れたのは本当にうれしい。残してくれたレガシーを引き継いでほしいですね」。コントレイルなどの素質豊かなG1馬を中心に、厩舎一丸でさらなる高みを目指していく。