【POG】3歳重賞、OP総括 エーポス、インターミッションが桜花賞に名乗り
先週末は15日に阪神でフィリーズR・G2、中山ではアネモネS・Lの桜花賞トライアル2レースが行われ、阪神では岩田康騎乗のジャスタウェイ産駒のエーポス(栗東・北出)がゴール前で差し切って重賞初制覇。中山では6番人気のインターミッション(美浦・手塚)が勝って、桜花賞(4月12日・阪神、芝1600m)への優先出走権を手に入れた。また、14日の中京・ファルコンS・G3は、6番人気シャインガーネット(美浦・栗田)が重賞初制覇を果たした。
フィリーズR・G2(芝1400m)は15日、阪神11Rに18頭で争われ、中団を追走した岩田康騎乗の5番人気エーポスがゴール前で差し切って重賞初制覇を飾った。4コーナーを回って鞍上がゴーサインを出すと、待ってましたとばかりに末脚全開。力強く馬群を割って伸びると、最後は2着の2番人気ヤマカツマーメイドに1馬身1/4差をつけてフィニッシュした。勝ちタイムは1分21秒0。さらに半馬身差の3着には、2番手から粘り込んだ12番人気ナイントゥファイブが入り、この上位3頭が桜花賞(4月12日・阪神、芝1600m)への優先出走権を手に入れた。
テン乗りの岩田康が才女の新たな魅力を引き出した鮮やかな直線一気。「人気馬を見ながら、どこでも割っていけるだけの脚は残っていましたし、いい脚を使ってくれましたね。すごい勝負根性を見せてくれました」。今季重賞初制覇で桜切符を手に入れ、額の汗を拭った。戦況を見守った北出師は「5番枠で、岩田君。脚さえたまれば、ああいう競馬も想像できた。テン乗りだったので、彼もいろいろなことを感じたみたい。それを次の本番に生かしたいね」。この勝利で、桜花賞は紅梅Sを制したヒルノマリブとの2頭出しに。阪神JF組が主力を形成する桜戦線。別路線から挑む北出勢が台風の目となりそうだ。(採点・★★★☆☆)
中山11R・アネモネS・L(芝1600m)は、インターミッションが、中団追走から、直線で鋭く伸びて、ゴール前で差し切りV。父譲りの切れを発揮し、桜の大舞台に名乗りを上げた。勝ちタイムは1分35秒5。頭差の2着は連れて伸びてきた7番人気のフィオリキアリが入り、この2頭が桜花賞への優先出走権を獲得した。インターミッションに騎乗した石川は「厩舎の方でうまくつくってくれました。指示通り、いい走りができましたね」と安どの表情。手塚厩舎はチューリップ賞を制したマルターズディオサと、桜花賞2頭出しとなる。馬体面も考慮して、来週末には栗東トレセンへ移動し、既に入厩済みのディオサとともに調整される。「1頭強いのがいるけどね、ウチに」と楽しそうに笑った手塚師だが、「正直馬体はギリギリ。チャンスをもらったから、うまく立て直したい」と思いを強くした。(採点・★★★☆☆)
ファルコンS・G3(芝1400m)は14日、中京11Rに18頭で争われ、6番人気シャインガーネットが、中団馬群から鮮やかに抜け出して重賞初制覇。4着に敗れた前走・フェアリーSの雪辱を果たした。勝ちタイムは1分21秒3。鞍上の田辺はコンビを組んで3戦3勝。前走のフェアリーSでマーフィーが騎乗して、4着に敗れた一戦はチェックしていた。「前走を見ると正攻法は良くないと思い、(2走前に)東京で勝った時のイメージで乗りました」と思い描いた通りの内容に満足げだった。賞金を大きく加算して桜花賞への出走も可能に。鞍上は「右回りでもいいと思いますよ。1600mにも対応できる」と話したが、栗田師は「様子を見て考えます」と慎重な姿勢。次走は未定だが、今後はタイトルホルダーとして、さらなる高みを目指す。(採点・★★★☆☆)