中内田厩舎の2歳馬が感触上々 スパークル「なかなかいい動き」(POGブログ西)
競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。クラシック戦線の最前線にいる3歳馬から、これからのデビューに向けて準備を進める若駒まで、東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
12日の桜花賞は2番人気のデアリングタクト(牝、杉山晴)が泥んこ馬場をものともせず、後方から豪快に差し切ってV。史上最少キャリアタイの3戦目で桜花賞制覇を決めた。前走がエルフィンSだった馬は11年の覇者マルセリーナ以来で9年ぶり。TVで見ているたくさんのファンへ、強烈な走りを見せつけた。
レースを振り返って師は「タフな馬場でしたが、強かったです。すごい脚力、すごい精神力でした。乗れている鞍上の後押しもありましたね」と笑顔で話した。鞍上の松山は前日の阪神牝馬Sをサウンドキアラで制しており、土日で牝馬重賞を制した。今後については「いったん放牧に出て馬の様子を見てからになりますが、オークス(5月24日・東京、芝2400m)になると思います」とコメントした。僚馬で同日の中山1勝クラスを勝ったミスニューヨーク(牝)もオークスへ。ほかにもクリスティ(牝)、アンサンブル(牝)が目指しており、厩舎4頭出しの可能性もありそうだ。
チューリップ賞3着からの巻き返しを狙った2歳女王レシステンシア(牝、松下)は惜しくも2着。正攻法の競馬で押し切りを図ったが、17番枠が微妙に影響したのか、最後で力尽きた。師は「馬はよく頑張っていますし、強い内容だったと思います」と振り返った。レース後は放牧へ。次走はこれからオーナーサイドと話し合ってからになりそうだ。
4着クラヴァシュドール(牝、中内田)、5着ミヤマザクラ(牝、藤原英)、10着リアアメリア(牝、中内田)、忘れな草を勝ったウインマイティー(牝、五十嵐)、同3着のリリーピュアハート(牝、藤原英)はオークスへ向かう。
今週の2歳馬は、栗東・中内田厩舎のスパークル(牝、父エピファネイア、母アイズオンリー)と、サルファーコスモス(牝、父キングカメハメハ、母ミクロコスモス)を取り上げたい。2頭は3日に栗東へ入厩。現在はゲート試験合格に向けて、調整が進められている。前者について片山助手は「なかなかいい動きをしている」と話し、後者については「牧場でも評価が高かった。デビューは秋になりそうだけど、楽しみ」と、ともに感触は上々だ。(馬三郎栗東支局・塩手)