【NHKマイルC】横山武 ウイングレイテストで狙う!実力でつかんだ2度目G1挑戦
「NHKマイルC・G1」(10日、東京)
いざ、G1ジョッキーの仲間入りだ。デビュー4年目の横山武史騎手(21)=美浦・鈴木伸=が、ウイングレイテストで自身2度目のG1騎乗に臨む。先々週のフローラSで重賞初勝利を決めるなど、今年は既に27勝をマークし、関東リーディング首位に浮上。乗りに乗る若武者が、相棒を3歳マイル王へと導く。
今、最も旬な若手騎手と言っていいだろう。自身2度目のG1参戦となる横山武。しかし、当人は至って自然体だ。「未勝利でも1勝クラスでも、一つ一つ勝てる意識を持って乗ってきたつもり。それはデビューの時から変わっていません」とサラリと言った。
G1初チャレンジは1年前のダービー(リオンリオン=15着)だった。父・典弘の騎乗停止により急きょ回ってきた手綱だが、ウイングレイテストで臨む今回は自らの腕で勝ち取ったものだ。初コンビを組んだ前走のニュージーランドTで3着。4角での大きな不利は悔やまれるものの、しっかりと優先出走権をゲットした。
その2週間後のフローラS(ウインマリリン)では、18回目の挑戦で待望の重賞初制覇を決めた。「父からは“おめでとう”と短い言葉で祝福されました」。先週終了時点で今年27勝。目下、関東リーディング首位をひた走る。「関係者に感謝していますし、恵まれているという証しです」と謙遜するが、その表情は生き生きとしている。
グレイテストには1週前リハに騎乗。「前回の状態をいい意味でキープできています。馬がやることを理解している。競走馬としては理想ですね」と全幅の信頼を置く。「広いコースの方が存分に末脚を発揮できると思うし、長い直線は合う。メンバーは強くなるけど、引けは取らない」と言い切った。
NHKマイルC3勝を含め、数々の駿馬と名シーンを演じてきた父に続きたい。ちなみに典弘は22歳の時、12回目の挑戦(90年エリザベス女王杯=キョウエイタップ)でG1初タイトルをつかんでいる。さあ、才気あふれる三男はどうだ。デビュー4年目。その手綱繰りに注目が集まる。