【日本ダービー】コントレイル常識外の成長力!矢作師に娘・麗が直撃!本音語る

 「日本ダービー・G1」(31日、東京)

 さあ、いよいよダービーウイーク!大一番を前に、無敗の皐月賞馬コントレイルを管理する矢作芳人調教師(59)=栗東=が、次女でタレントの矢作麗の直撃インタビューに応じた。2017年に生産された7262頭の頂点を争う夢舞台。決戦に向けての意気込み、そしてこれからの展望を大いに語った。

  ◇  ◇

 -いよいよダービーですね。皐月賞馬コントレイルの、中間の様子について教えてください。

 「特に問題なく順調だし、無事だし、元気だし。それが何よりだと思います」

 -皐月賞のレース前はどんな心境でしたか。

 「自信はあったけど、馬場状態(稍重)がどうなのか微妙でした。あと、枠順(1枠1番)に気持ち悪さがありました」

 -実際、レース中はどう感じましたか。

 「ヒヤヒヤしたよ(笑)」

 -あんな後ろから競馬するとは思っていなかったので、私もビックリしました。

 「ケガの功名じゃないが、結果としてああいう競馬ができたことで、ダービーに向けて一つ幅が広がったと思う。今回、あえて後方から行く必要はないけど、いろんな競馬ができるという意味で、引き出しが増えたことは大きいです」

 -どういうところに成長を感じ、どう強くなったと思いますか。

 「一番は馬のバランス。バランスが良くなったことで、折り合い、モタれ、といった操縦性が良くなりました。距離を持たせるために、操縦性は非常に大事。バランス面や気性面は間違いなく成長してます」

 -福永ジョッキーが“皐月賞はこれまでと走りが違った”とコメントしていました。調教での工夫を教えてください。

 「バランスを良くすることを、金羅(助手)や牧場が頑張ってやってくれた。その成果が出ていますね」

 -東スポ杯2歳Sのあと、先生が“ホントすごい”と驚いていたのが印象的でした。

 「1歳の暮れから2歳の5月まで半年間も人を乗せていない。そんな馬が11月に、2戦目で1分44秒台で勝つなんてのは常識では考えられない。“半年休んでいる”っていうのが何よりのキーワード。だからこそ、もっともっと成長すると思います」

 -舞台は東京2400メートル。府中自体は経験済みですが、左回りの走りについては。

 「バランスが良くなっているから、右も左も関係ないです。最初は内へモタれるところがあったけど、今はそんなことはないしね。ただ、中山の重い芝よりも東京の軽い芝の方がいいのは確か」

 -皐月賞から距離が400メートル延びます。

 「今でも2400メートルがベストだとは思っていない。でも、2400メートルを使うことは半年前から分かっていたわけで、それに向けてやってきただけですね」

 -改めて抱負をお願いします。

 「ファンの皆さんにとっても夢が広がるようなレースをしてほしい。それだけです」

 -初めてコントレイルと会ったのは、生まれて10日ぐらいの時だったそうですね。第一印象は?

 「バランスのいい、ディープらしい馬だなと思った。種馬の良さを出すお母さんだけど、きょうだいとは違うタイプが出たな、と。でも、“これはスゲーや”とは思わなかったね。サトノインプレッサの方がスゲーって思った。でも、まさかここまでとはなぁ…」

 -矢作厩舎開業7年目の12年にディープブリランテでダービー初制覇。当時の心境は。

 「あの頃はそこまで意識がなかった。勝ってから、偉大さを知るというか。すごいレースなんだなと、感じました」

 -先生にとってダービーとは。

 「ダービーだけじゃなくて、大きいレースは何回獲ってもいいよな。何回でも獲りたいレース」

 -福永騎手とのコンビでは、15年にリアルスティールでダービー(4着)に挑んでいます。

 「オレもそうだけど、ユーイチも、あのあとダービー(18年ワグネリアン)を勝っていることが大きいね」

 -この先、コントレイルと描く夢や目標について教えてください。

 「今はダービーのことしか考えていない。具体的に凱旋門賞とか、海外のどのレースだとかはないよ。オレも競馬ファンだから無敗馬に魅力を感じていたので、何とか無敗でいってほしい。いつか競馬場にお客さんが戻ってきた時に、コントレイルを見たいって人、コントレイルに夢を持ってくれる人がいっぱいいて、競馬場が超満員になることが一番の夢です」

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