【日本ダービー】サリオス能力遜色なし!“打倒コントレイル”米本代表インタビュー

 「日本ダービー・G1」(31日、東京)

 無敗の王者コントレイルの2冠奪取に注目が集まる今年のダービー。“打倒コントレイル”を掲げるライバル勢にスポットを当てた。第1弾は皐月賞で激戦を繰り広げたサリオス。前走の半馬身差は縮まるのか、それとも-。オーナーである(有)シルクレーシングの米本昌史代表(45)が、決戦を前に今の思いを語った。

  ◇  ◇

 -目下4戦3勝。ここまでの戦いを振り返ると。

 「世代で一番早い時期にデビューできて、3戦目でG1制覇。そこからしっかりと成長を促して皐月賞に向かったというのは、今の日本競馬の中でも理想的な歩みだと思います」

 -デビュー当初から期待は大きかった。

 「すごく印象に残っています。ハーツクライ産駒ですし、母系の血統もいいのですが、1歳の募集時から馬格が異常に大きくて(笑)。実際にこれがどんな成長をしていくのかなと。個性的というか、放牧地でも存在感は半端なかったですね」

 -クラシック1冠目は小差の2着。

 「レーン騎手は完璧に乗ってくれたと思っています。最初の隊列を見た時に、これは“勝ち負けだろうな”と思いましたし、本当に想像通りのレースをしてくれました。(直線で)外から来たコントレイルの勢い的には離されてもおかしくなかったのに、併せ馬になってからもうひと伸び。勝負根性のある馬だなと感心しましたね」

 -ライバルのコントレイルについては。

 「皐月賞に関して言わせていただくと、正直なところ、一番厳しい競馬で勝ったコントレイルはめちゃくちゃ強いと思っています。ただ、先ほど申し上げた通り、直線の併せ馬を見ると、サリオスも遜色ないトップクラスの力を持っていますよ」

 -レーンの存在も頼もしい。

 「今の新型コロナで厳しい状況のなか、レーン騎手は相当な覚悟を持って来たと思うんですよ。豪州のレース依頼も断り、2週間も前倒してね。先が見えない中で日本に来てもらったことに、まずは感謝したいです」

 -シルクレーシングのダービー挑戦は、18年ブラストワンピース(5着)以来。

 「クラブはまだダービーを勝ったことがありませんし、全てのホースマンが目指すレースを勝てれば、素晴らしいことだと思います。ただ一方で、この時期の東京芝2400メートル戦はスピードも出ますし、メンバーも相当強力。とにかくタフな条件になるので、まずはこのチャレンジを無事に終えてほしい。それが大前提にあります」

 -あえて不安を挙げるとすれば距離か。

 「2400メートルに延びることをポジティブに捉えていいのかは、やってみないと分からないというのが正直なところですね。スピードタイプという印象を抱いた方も多く、もしかしたら、堀先生にとって困難な方向に進んでいるのかもしれませんが…」

 (続けて)

 「それでもかなり細かくコンディションをつくってくださる先生ですし、ジョッキーとも相談した上でレースに臨んでくれるはずですから。あとは超一流のチームにお願いするというか、お祈りするしかありません」

 -将来の展望は。

 「堀先生から“相当なスピードを持った、能力のある馬”と評価していただき、ムーア騎手やレーン騎手も同じ印象を持っているようです。ですから、もしかしたらダービーの後は、スピードを生かすようなところが舞台になるかもしれないですね」

 -さらなる活躍に注目が集まる。

 「今まで関わった超一流の方々に評価していただいているので、先々はG1を2つ、3つと積み上げてくれるような活躍を期待しています」

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