デビュー直前2歳馬、牝馬注目1位はサトノレイナス(POGブログ東)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。これからのデビューに向けて準備を進める若駒を中心に東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 デアリングタクト強かったですねー。上位3頭はノーザン系ではなく、岡田系が占めました。ダービーの1番人気もノースヒルズですし、春のクラシックで社台F&ノーザンFが一つも勝てないなんてことは近年珍しいですが、果たして今週のダービーはどうなるのか!?無観客は寂しいですが、楽しみですね。

 さて今週は来年度POG直前!木村の注目馬ベスト10をご紹介します。牡馬と牝馬に分けてランキングを作りました。

牡馬1位 スワーヴエルメ(堀、父ドゥラメンテ、母アイムユアーズ)

牡馬2位 ブエナベントゥーラ(堀、父モーリス、母ブエナビスタ)

牡馬3位 パッソプロフォンド(藤沢和、父ディープインパクト、母レディオブオペラ)

牡馬4位 ジュリオ(木村、父リオンディーズ、母ヒストリックレディ)

牡馬5位 ブラウシュヴァルツ(黒岩、父ブラックタイド、母マンドゥラ)

 スワーヴエルメは並足が非常に柔軟性を感じさせますね。少し幅が薄めなのは気になりますが、ドゥラメンテもそこまで厚みがあった訳ではありませんでしたし、馬格そのものはしっかりしています。デビュー予定は3回東京開催の後半。順調に進んでほしいものです。

 ブエナベントゥーラは早期入厩からとにかく順調。あまり見栄えがしない母に筋骨隆々の父の配合でどう出るかと思いましたが、見事に両親の特徴を引き継いで生まれてきたなと(笑)。追い切りの動きはパワフルでいて躍動感があります。東京1週目の土曜(6月6日)、芝1600mにレーンで出走します。

 パッソプロフォンドは1度入厩しましたがゲート試験も合格しないまますぐに放牧。特にトラブルがあったとは聞いていませんし、戻ってくるのはそう遅くならないはず。姉のレディマクベス、バルトリが新馬戦を高いパフォーマンスで勝ったものの、その後の成績がもうひとつ。気性面に課題を残す血統ですが、牡馬に出たことでうまく中和できませんかね。体はコントレイルに似たタイプです。

 ジュリオは早期デビューを予定していましたが骨膜を痛めて少し時期は遅れそう。ただ秋になるほどでもないようなので、POGでは楽しめる存在になると思います。木村厩舎の早期入厩組で筆者の好みはこの馬。

 ブラウシュヴァルツはとにかく馬っぷりが素晴らしく、つい先日美浦に入厩。ブラックタイド産駒らしい緩さはありますが、大物感も同時に感じられる存在。下位で一発狙うのにどうでしょう?

牝馬1位 サトノレイナス(国枝、父ディープインパクト、母バラダセール)

牝馬2位 グラヴィル(国枝、父Le Havre、母アブソリュートレディ)

牝馬3位 ルナベイル(藤沢和、父ハーツクライ、母ピラミマ)

牝馬4位 バディーラの18(国枝、父ハーツクライ)

牝馬5位 リフレイム(黒岩、父American Pharosh、母Careless Jewel)

 サトノレイナスはダービーにも出走するサトノフラッグの全妹。入厩当初からバランスのいい馬でしたが、追い切られるごとに張りが増して2歳馬とは思えない雰囲気に。距離の融通も利きそうですし、牝馬では抑えておきたい一頭です。東京1週目の日曜(6月7日)。芝1600m・牝馬限定をルメールで予定。

 グラヴィルは8戦8勝で引退した仏の名牝ラクレソニエールの全妹。順調に調整が進んでいるということですし、体のバランスや柔軟性も素晴らしい。大物の気配がプンプンします。

 ルナベイルはスワーヴリチャードの全妹。1歳上のルナシオンはクラシックにこそ乗れませんでしたが、素質の高さは示しています。父がハーツになるとトモのボリュームが増した印象。よりスワーヴリチャードっぽいイメージで、素質が高そうです。

 バディーラの18はダノンプラチナの半妹。国枝師が「プラチナより見栄えいいかも」と話しており、今年の牝馬は国枝厩舎から目が離せない。

 リフレイムは外国産馬で、抜群の動きを見せています。筋肉質ですが、体をしっかり使えており、芝でも走れそう。少し難しい面があるようですが、そこさえクリアすれば。東京3週目の芝1400mをM・デムーロで予定しています。

 いかがでしたでしょうか?これを参考にするもよし、しないもよし。さあ!来シーズンも楽しみましょう!!(馬三郎美浦支局・木村)

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