【ボート】平山悲願のV「母となり気持ちは強くなった」見守ってくれる家族に感謝
「レディースチャンピオン・PG1」(10日、多摩川)
悲願の戴冠だー。平山智加(35)=香川・98期・A1=が、2コースから強烈なジカまくりを決めレディースチャンピオン5回目の優出で見事栄冠を手にした。3回目のG1Vで、通算では30回目の優勝を飾った。2着には1号艇で人気を集めた守屋美穂が入り、最後まで接戦となった3着争いは細川裕子が先着した。
最強ママさんレーサーの誕生だ-。平山が悲願だった女王の座をやっと手にした。
レースはインの守屋がコンマ15のトップSに対して、平山はコンマ20のSだったが、1Mは意表を突くジカまくり。「20のSは恥ずかしい。1Mはツケマイか差しか半々だった。それでも体が動いた。飛ばされたら仕方がない。でもうまくいって良かった」と会心のレースを満面の笑みで振り返った。
これまでレディースチャンピオンは4回の優出。そのうちの3回は1号艇だったが、チャンスをモノにできなかった。「これまではプレッシャーもあったが、年数を重ねたことと、2号艇だったこともあって冷静にいけました」と、これまでとは違う気持ちで臨めた。
過去4回と違うのは、家族が増えたことだ。「母となり守るべきものが増え、気持ちは強くなった。子供を家に置いて来ているので1分1秒も無駄にできない。それがあるからプレッシャーにも打ち勝てた」と見守ってくれる家族に感謝した。
この優勝で、来年のSG・クラシック(21年3月23~28日・福岡)の出場権をゲット。16年福岡で行われたダービー以来のSGに「ブランクはあるが目指すところはそこ。SGで活躍したいし、女子のトップとして恥ずかしいレースはできない。しっかりレースをしないと」とファンに約束した。まだまだ進化を続けるママさんレーサーの、さらなる活躍に期待が高まる。