【スプリンターズS】グランアレグリア進化 心身ともに成長でルメール「すごくいい」
「スプリンターズS・G1」(4日、中山)
アーモンドアイを撃破した安田記念以来となるグランアレグリアが9月30日、美浦Wで併せ馬を敢行。パワーアップした走りに、騎乗したルメールも合格点を与えた。3つ目のタイトル奪取へ、態勢は整っている。
進化が止まらない。グランアレグリアが、軽快な動きを見せた。アブソルティスモ(3歳2勝クラス)を5Fで3馬身追走。楽な手応えで直線に入ると、ラスト1Fでグイッとひと伸び。5F66秒9-38秒9-12秒5を計時して併入フィニッシュ。1週前よりも、明らかに切れや素軽さを増した動きだった。
騎乗したルメールは「息が少し大きかった」と息遣いを気にしつつも、全体的には「すごくいい感じ。パワーがあり、フットワークもすごく良かった。折り合いも問題なかった」と合格点を与え、力を出せる仕上がりにあることを強調した。
今がまさに充実期と言えるだろう。前走の安田記念では、デビューから34キロ増となる迫力満点の492キロと大きく馬体が成長。気性面でも若い頃の激しさはなくなっていた。藤沢和師も「本当におとなしくなったね」と目を細める。
素質だけで走っていたデビュー当初とは違い、心身ともに成長した今は、持てる力を存分に発揮できるようになった。19年阪神C(1着)以来の騎乗となったルメールも「体が大きくなり、大人になっていてびっくり。すごいパワーアップしました」と絶賛。確かな手応えをつかんだ。
舞台は中山芝1200メートル。鞍上は「中京より最初のコーナーが広い中山はちょうどいいし、千四(阪神C)を楽に勝っているように千二も問題はない。力を出せる」ときっぱり言い放つ。名手も驚くほどの変貌を遂げた天才娘が、電撃のスプリント戦で新たな勲章を手に入れる。